仁清写若松やぶこうじ茶碗

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永楽即全作

永楽独自の仁清生地に若松とやぶこうじを描いた茶碗です。
轆轤成形で正面が口べりを含めて面とりにさせています。
外面は口縁からしっとりとした茶釉を正面の横から仁清風に流し掛けをしております。
冬でも緑を絶やさない松は長寿の象徴や神霊の宿る依代とされています。土手の緑や金がやぶこうじを豊かに表現させています。
抹茶が飲みやすいようにと口縁をなだらかに起伏をつけて、正面の若松が引き立つように面をまっすぐに面取りにさせています。
金の色も落ち着いており、底裏の高台の素地もきれいです。永楽印もしっかりとおされています
十六代即全は大正6年7月8日十五代正全の長男として生まれ、小学校卒業後、京都市立美術工芸学校に通いながら、正全から陶技を学びました。昭和7年正全が急逝。昭和10年18歳で善五郎を襲名し三井八郎右衛門高棟翁から陶用の銀印を賜り、神奈川大磯「城山荘」に窯を築き、三井八郎右衛門翁の御用の色絵、交趾、金襴手などの花入・香炉などを現地で手がけ、焼物の成形から焼成までの制作工程を習練しました。
また三井家に所蔵された陶磁器の古器名品を研究し茶陶の真髄を学びました。三井家に伝来する名品を研究してその後の作品が大きく飛躍いたしました。
永楽即全は茶の湯道具としての焼物制作を担って、伝統をふまえた茶陶の用に新しい独自の美を付け加えた千家十職のひとりです。   
平成9年に表千家而妙斎宗匠より先代の即中斎宗匠の一字をいただかれました。平成10年5月3日80才でお亡くなりになられました。
箱の甲書きは、「やふかうし」になっておりますが、やぶこうじをくずし字旧書体で即全氏が書かれています。
この商品は箱ともに綺麗な状態です。

共箱

高8.3cm 口径12.2cm

95,000円

※商品写真はできる限り実物の色に近づけるよう加工しておりますが、お客様のお使いのモニター設定、お部屋の照明等により実際の商品と色味が異なる場合がございます。