円相 堯山公賛 一行

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慈雲尊者筆

慈雲は大阪・中之島高松藩蔵屋敷で享保3年7月に生まれます。
幼名満次郎のちに平次郎、法諱飲光(おんこう)号葛城山人、神道や仏道に造詣が深かった父母に育てられ13才で父の遺言に従って大阪法楽寺で出家剃髪しました。
厳しい修行生活のなかで経典を読み釈迦の言葉とされる古代インドの梵字を学びました。
荻生徂徠、石田梅岩らの儒学者の思想にも触れ、日夜学問の研鑽に励み、
奈良の寺を巡り唯識学などを学びました。
河内・信州などで仏道修行に励んだ後に解脱。釈迦が説いた教えそのものを重視し、仏教の真髄を極めようとする姿勢を貫きました。
晩年は人々の求めに応えて近畿一円の寺院を回り、「十善法語」を説いた。
堯山公は郡山城下に遊寓した慈雲尊者に帰依し支援をいたしました。
晩年に剃髪した遺髪を河内高貴寺の尊者の墓のそばに埋葬をいたしました。
慈雲尊者は能書家でも知られており、尊者が円相を書き、中に堯山公が歌をよんでいます。
出会いが偲ばれる一行です。「いつとても くもらぬ ものを 空の月 へたつるくもの さもあらはあれ やす光賛」 上部に葛城山人 印慈雲。
悟りや真理を見る人の心に響く円窓を慈雲らしい筆勢で葛城山人の墨の具合も慈雲らしい大和古物です。
軸装の裂も上手です。風帯一文字煤竹色菱地かわり桐本金襴 中廻し利休鼠色幾何学地飛鶴文で 重厚な表装になっております。

江戸時代後期 絹本

昭和7年大和會出品展観

全体縦173.5cm/横32cm 本紙縦78.5cm/横30cm

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