黒茶碗
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九代大樋長左衛門作
大樋焼九代大樋長左衛門による名工の黒茶碗です。黒茶碗の焼成は一個ずつサヤに入れて、外側は炭の燃料で包み込んで特殊な窯で焼かれます。このお茶碗は全面に漆黒の幕釉がたっぷりとかかっており胴に白いジャカッもアクセントとして調和しています。このお茶碗を鵬雲斎宗匠が「遠山」と御銘されました。この幕釉が九代大樋長左衛門の特徴であり艶やかな黒釉がなんともいえない風情で存在感のある茶碗です。手取もちょうど良い大きさで口縁のやわらかな丸みが心にやすらぎを与えるお茶碗でございます。
九代大樋長左衛門は八代長左衛門の長男として明治34年に金沢で生まれました。昭和2年に九代大樋長左衛門を襲名され五代勘兵衛とともに名工といわれました。九代襲名の直後に大徳寺488世伝衣老師から「大樋」印を授かりました。昭和15年近衛文麿内閣総理大臣より「長左衛門」印を授かりました。昭和33年に日本工芸会正会員になり昭和52年鵬雲斎宗匠より陶土斎の号を授かりました。晩年は高台を土見せとした黒茶碗を主に手掛けた。そして昭和61年84歳でお亡くなりになりました。
この作品の茶碗印と箱印は長左衛門で無傷完品でとても良い状態です。土見在印で粘り気のある土で高台の造りも九代らしく丁寧です。採掘した原土は砕いて水に浸し泥状にしてしばらく陰干し、かたまったものが焼物の土になり充分に叩いて捏ねてねかした土つくりがもとにあるように思います。
箱共に美品で箱書は九代大樋長左衛門当時の鵬雲斎宗匠の若書きです。共布付
鵬雲斎宗匠箱 銘「遠山」
共箱
口径11.8cm 胴径12cm 高8.3cm
300,000円
※商品写真はできる限り実物の色に近づけるよう加工しておりますが、お客様のお使いのモニター設定、お部屋の照明等により実際の商品と色味が異なる場合がございます。
		
	





